インタビュー #1

実直で心強い仲間たちと共に
「建築設備の主治医」で在り続ける

柳原孝紀

常務取締役

1996年 入社

こんにちは!【国内有数の技術者集団】テクノ工営の採用担当です。 電気・空調・給排水など全ての設備に精通する設備設計のエキスパート集団である弊社。 医療機関や教育機関、自治体などの顧客の立場に立った高機能な設備環境の創造に取り組んでいます。 弊社の歩みや強み、今後の展望などを、常務取締役/業務本部長の柳原さんにインタビューさせていただきました! 非常に読み応えのある内容となっておりますので、ボリューミーではありますが最後までお読みいただければと存じます。

建築設備の主治医

柳原さん、本日はよろしくお願いします!早速ですが、まずは事業内容について、教えてください。

よろしくお願いします。
弊社は、建築設備に特化した「設備専業設計事務所」です。
電気・空調・給排水設備などの計画・設計・監理業務と、新築・改修問わず省エネルギー支援のコンサルティング業務を行っています。

どんな建築物に携わることが多いのでしょうか?

病院・大学・研究施設など高度な専門性を備えた建築物の実績が多いです。

具体的に医療の領域では、地域医療の中核を担う特定機能病院や災害発生時に重症・重篤な傷病者の救命医療を行う災害拠点病院において、術中MRIシステムやハイブリッド手術など高度医療機器を備えた手術室や、災害時の医療継続を支える電力・通信、空調・給排水設備の冗長化、感染制御に寄与する空調換気システムなど、特殊性の高いニーズに応えています。

こういった大規模病院の他にも、大学や図書館といった文化・学術施設や、半導体研究施設、動物実験施設、オープンラボ(多用途に使える柔軟性のある実験施設やイノベーション創出の基盤となる産学官連携施設)など、多様な先進的教育研究環境も実現しています。

近年、自然災害の多発や、カーボンニュートラルなど、時代の変化によって様々なニーズがあると思いますが、そういったことにも応えていますか?

はい。自然災害でいうと、事業への影響を最小限にするための環境整備は、どの建物にとっても重要課題です。 弊社は、コンサルタントとしてBCP(事業継続計画)対策の立案・計画の支援も行っており、災害を想定した設備改修のニーズにも応えています。

なるほど。具体的な案件のエピソードを教えてもらえますか?

災害対策拠点となる、とある主要都市の庁舎を改修した時の話をさせてもらいますね。 そこは築30年超の建物で、電気設備が地下にあるため、このままでは万が一水害が起こった際に水没し電源を失う恐れがある。それを回避するにはどうすれば良いか?という相談を受けました。

水没しない位置に電源設備を構える方法はいくつか考えられましたが、庁舎全体の災害時電力の確保と庁舎を使いながらの整備には、数々のハードルがありました。基本設計、実施設計、現場監理という手順を踏んで、既存建物では珍しい「屋上に大容量のバックアップ電源設備を設置し、万が一の時にはそこから建物内へ電力を供給する」という手段を取ることにしました。

既設の建物固有の、限られた敷地条件や構造条件の中で、庁舎の機能を止めずに計画修繕をしていくのは難易度が高いのですが、無事、庁舎機能を継続させながら、屋上への発電機更新と、燃料備蓄の増強を実現させることができました。

私たち設備設計者の強みとしては、もちろん新築建物のニーズもありますが、このような改修の際に、施設の再構築や新しい価値を生み出すことにもお役に立てるということ。自由に考えられる新築建物に携わることはもちろん面白いですが、反面改修となると、制限がある条件の中で課題を解明していく必要があり、新築とはまた一味違う面白みもありますよ!

そうなのですね!新築にも改修にも必要な設備のお仕事は、幅が広くやりがいを感じそうですね。

そうですね。
ただ、私たちの仕事は、建物が完成してからも続きます。
例えば、建物が完成した後に実際に使ってみて、その運用段階で様々な改善や調整を行う必要があるので、そのノウハウが社内で共有できるようになっています。
それを通して、より良い提案ができるようになっているのです。

弊社ならではの特徴や強み

事業内容がよく分かりました。それでは、特に新入社員の方に伝えたい、弊社ならではの特徴や強みを教えてください。

強みとしては3つあると思っています。
まず、「豊富な経験と実績」次に、「社風」そして、「提案力」です。

一つ目の「豊富な経験と実績」についてですが、 この仕事はお客様の言葉の表面だけではなく、その裏にある意図を汲み取る必要がある仕事です。弊社では、若手の頃から先輩技術者と一緒に打ち合わせに出て、現場を体験しながらコミュニケーションの取り方を学ぶことができます。ベテランがバックアップしながら、早ければ3~5年で中規模建物のメイン設計者を任せるなど、主体性を持って楽しみながら仕事をしてもらえるように、段階的に経験を積んでもらうことができます。

二つ目の「社風」についてですが、 弊社の社員は、お客様とのコミュニケーションが上手な人、全体をまとめるのが上手な人、技術力に特化している人、現場や設計計画の経験が豊富な人など、性格や得意分野は十人十色。ただ共通するのは、真面目で、お客様のことを想い、情熱を持って業務に向き合う社員ばかりだということ。課題解決をする楽しみを繰り返し、自分のものにしている社員が多い印象です。

設計事務所って、はじめは「“会社”とお客様」という関係性が、設計が進むにつれて「“設計者”とお客様」という方が強くなっていくんです。こだわって、頑張ってやっていれば、必ず結果が現れます。成果物の品質もそうですけど、取り組む姿勢を評価してもらえて、リピートをもらえる社員が多いのは、うちの真面目で誠実な社風の表れかと思いますね。

最後に「提案力」ですが、
大前提、私たちは総合設計事務所ではなく、設備専業(建築設備に特化した)設計事務所です。そういう中で、専門技術者として色々な経験を積んで、腕を磨いてきました。

これは建築設備の宿命ですが、建物が建った後に実際に使ってみて、その運用段階で様々な改善や調整を行う必要があるので、そのノウハウが社内で共有できるようになっています。省エネ支援業務についても、建物の使用状況実態に合わせたチューニングを行い、適切な環境を作り出すと共に、省エネや光熱水費の削減を提案してきました。そういった、実際に稼働している建物に数多く携わることで、経験が増え、社内でナレッジ共有をして、質の高い提案ができるようになったのです。

昔は、クライアントからの「このようにしたいので、これができる技術者を探しています」という要望が多かったのですが、今は「困っていることがあるのですがどうすれば良いですか?」というオープンな相談にも、先見性を持ったアドバイスができるようになりました。

ありがたいことに、私たちが設計したものではなくとも、既存の建物の相談を受ける機会があるのですが、そのように、設計者としての知見を用いて様々な原因を探り課題解決のアドバイスをさせていただく時は、自分たちの提案力や引き出しの多さに自信を持つことができる瞬間だと感じますね。

仕事で大変だと思うこと

会社の強みがよくわかりました。同時に、やりがいが大きいが故に、大変なこともあるのではないかと感じましたが、柳原さんが「仕事で大変だと思うこと」はなんですか?

学びが尽きないところは、面白い反面少し大変かもしれません。

例えば、病院の設計をするなら、医療のことが分かっていないといけませんよね。

お客様のニーズや目的が多様化しているからこそ、そのことを学び続け、情報をアップデートしていかないと、お客様の話が理解できなくなってしまいます。

つまり、多様化している業界のことを熟知して、設計者として寄り添えないといけないわけです。国の基準が変わったり、環境性能の達成をしなければいけないレベルが年々上がっていたり、コスト変動が激しかったり、施工業界を含めた人手不足があったりと、お客様が望む工期で建物を建てるために、どのような工夫をすれば省施工化が図れるのかを考え抜き、複合的な課題がある中で整理をして解決していくのは大変かもしれませんね・・

あとは、決められた時間の中で答えを出さなければいけないので、工程管理(スケジュール管理)がシビアな部分もあると思います。

ありがとうございます。緻密なスケジュール調整と、お客様としっかり目線合わせするためにも、最新知識のインプットが重要だということが分かりました。次に、応募者の中で気になっている方も多いと思いますので、「社風」について雰囲気やカルチャーを含めて、もう少し詳しく教えてください。

社員の性格でいうと、思いやりがあり真っすぐな人間が多いです。個々の案件が持つ条件や、お客様の思いに常に留意して、地道に最良の答えを求め続ける実直さを兼ね備えていると思います。

さらに、新技術への探求心が強いのも特徴です。ZEBはもちろん、建築設備に応用できる新技術への探求心を大切に、技術力向上に向けて会社全体で取り組んでいます。

雰囲気としては、若手からベテランまでが一丸となり作り上げていく過程での風通しの良さがあると思います。新技術の向上などに関して、若い社員とその上司が積極的に取り組み、ベテランが助言やフォローをして最良の設備を具現化するという実績、風土があります。

私も実際に若手社員の方々と話していると、皆さん口をそろえて「相談がしやすい」「先輩や上司の面倒見が良いからありがたい」「部門間にも壁がない」などとおっしゃるので、風通しの良さや人の良さは入社の決め手になっていると感じます。

さて、先ほど「新技術への探求」というお話がありましたが、具体的に教育制度などはあるのでしょうか?

そうですね。設計を行う際には、初期段階から終盤まで、ベテラン技術者から「デザインレビュー」という設計内容のアドバイスを実施しています。ほかにも、定期的に技術向上のための勉強会を行っていますよ。

環境性能に関しては、環境性能の評価プログラムというものを行っています。具体的には、省エネに寄与する環境技術がどのように建物に適用できて、環境に関連するか、などをメーカーからの情報収集などを通して楽しみながら学び、技術として身に着けています。

教育面では、蜜なコミュニケーションを取るようにしています。だからこそ、質問のしやすい環境というのが整っているかと思います。

ベテラン社員と、実際の業務を通して壁打ちができるのは、若手社員や中堅社員にとってありがたいですね。それが、社員のモチベーションになっていると聞いたこともあります。
他に、会社としてより良い就業環境を作るために取り組んでいることはありますか?

ワークライフバランスについてもどんどん改善しています。

元来、設計事務所は人の頭の中で考えたことを形にしていく、人(マンパワー)が全てという職業。弊社は、オンとオフを切り替えて“私生活が充実することで設計者としてもより充実してくる”という考えのもと、業務の平準化やチームの助け合いで、みんなが休みやすい環境を作っています。

有給もしっかりととれるので安心してくださいね!
本社は新しいビルに引っ越し、レイアウトを含めより働きやすい環境にし、活性化できるようなスペースにしていきますし、
モチベーションが高まるような報奨金を設定して、資格取得に励んでもらっています。

奨学金の代理返済制度や、結果だけではなく過程を含めた表彰制度も用意していることで、社員のモチベーションも高く保ってもらえていると感じています。

納期によって残業時間は変動するものの、全社平均の残業時間は21時間(なお実働1日7時間)で、年休125日を実現できているのは、時代に合わせた工夫があってこそだということですね。ありがとうございます!

それでは、会社としてのこれからの目標について教えてください。

前提として、これまでやってきたことに引き続き全力で取り組んでいきます。ZEBの実現や、カーボンニュートラルへの貢献を掲げて邁進していきます。

その延長で、エネルギー性能だけでなく、設備計画を通して施設を長寿命化・活性化させることを目標として、建築計画と一緒になって我々設備計画側からも支援をして、長く使えて付加価値の高い、省エネな建物を創っていきたいと思います。

ありがとうございます!目標に向かって、社員全員が同じ方向を向き、着実に実現していきたいですね。それでは最後に、応募者の方々にメッセージをお願いいたします。

最後までお読みいただきありがとうございます!弊社は、豊富な経験と実績、提案力、そして社風を強みとしています。

設備専業(建築設備に特化した)設計事務所として、専門技術者として、腕を磨いてきました。

豊富な経験に基づいて、社内でナレッジ共有をしているからこそ、質の高い提案を行うことができます。

そして当社には、思いやりを持ち、お客様の気持ちに常に留意して、地道に最良の答えを求め続ける実直な社員ばかりです。若手からベテランまでが一丸となり、作り上げていく過程での風通しの良さに自信があります。

当社では、業務の平準化やチームでのタスクシェアを図り、働きやすい環境を整えていますので、安心して飛び込んできてください!皆様と一緒に働けることを、楽しみにしています!